日本のサービス業は客を大切に扱い、飲食店や百貨店などでは客を前にして「跪いて接客する」こともあるため。こうしたサービスは中国では「跪式服務」と呼ばれている。中国の動画サイト・西瓜視頻はこのほど、日本の家電量販店の配達サービスについて紹介する動画を配信し、日本の「跪式服務」を称賛している。

 配信者は日本に住む中国人女性だ。新築の家を購入したそうで、冷蔵庫、洗濯機などの家電を数点購入したところ「跪式服務」を受けたと紹介している。配達・設置の様子を撮影しているが、配達員は敷物を持ち込んで小型家電をひとまず重ねておき、大型家電は毛布に乗せて2人がかりで運んでいることが分かる。家電が床や壁に一切触れないように気を付けているようだ。

 配達員はさらに、家電をすべて箱から出し、電気も通して使えることを確認してから、女性と家族に使い方を説明していた。女性はこの時、配達員が「跪いて」説明をしたことに感銘を受けたようだ。そればかりか、最後にはごみをすべて持ち帰り、掃き掃除までしてきれいにしてから家を後にしている。中国では、配達サービスはあくまで配達だけで、ごみも置いていくことが多いが、日本では家を傷つけないように毛布を用意し、掃除までしていくことに驚き、感動したようだ。

 これに対して、「どおりで日本が先進国なわけだ」、「サービスに5つ星をあげていい」など日本の「跪式服務」を称賛する人が目立った。また、「コロナの前は毎年日本にショッピングに行っていた。店員の態度があまりに良いので、毎回山ほど買い物していた」と日本の質の高いサービスを懐かしむ人もいた。

 中国の家電も品質が格段に向上し、中国人の間で中国製品のイメージも改善されたが、「サービスの質」では日本に遠く及ばないようだ。しかし消費者がこれだけ「跪式服務」を求めているなら、今後は日本式のサービスも取り入れられていくのかもしれない。         (編集担当:村山健二)    【出所:サーチナ】